大学時代,4軒の家庭教師を経験した。同時並行に4人ではない。それぞれにいい経験だった。1人とは今は友達付き合いをしている。一緒にハワイにも行った。
条件はそれぞれだった。食事をいつも出してくれる家庭もあった。食事付きという条件ではなかったが,時々,「たまにはいいんじゃない?」と出してくれたり,「今日は親が用事で遅くなるから夕食を食べて少し遅くまでお願い。」と言われたりすることがあった。皆,一人暮らしの貧乏学生に優しかった。
「作りすぎたから。助けて。」と,カレーを振る舞われることもあった。どこの家でも,何度かカレーをご馳走になった。そこで私は,「家庭によってカレーって,違うんだな。」ということを知った。甘くて黄色くて,ご飯にしみとおっていって,昔ながらの日本の家庭のカレーというところもあった。それはそれで,あったかい感じがしてうれしかった。「これはおいしい! お母さん,料理上手だなあ。」という家庭もあった。
カレーは,どこの家庭でも,「みんなが大好きなメニュー」だった。カレーをいただくたびに,私もうきうきした。